1121576993[うっかり]帰りの電車

poqrot2004-09-25

いつものように淀屋橋駅から特急に乗り、2人がけの座席に陣取ってこっそり「たけのこの里季節限定さつまいも味」を食べていると、左隣の座席にぽっちゃりとした女子が腰掛けました。
まあ、あんまり近くに人がいるのにムシャムシャは出来ないと、僅かばかりの常識を働かせ(というか普通は電車で物を食べたりしないわけですが)たけのこの里をカバンにしまい、若干のイメージアップも期待して借り物の松本隆微熱少年」という微妙な小説を読んでいたわけです。
すると間もなく隣の女子からスヤスヤと寝息が。
どうやら深い眠りに落ちた様子。
チャンス!とばかりに僕はカバンにそっと手を差し入れて、音をたてないように静かにお菓子パーティーを再開することにしました。
個別包装をゆっくり開ける事に細心の注意を払い、咀嚼音を立てぬよう右側の車窓に顔を向けて食べ続ける僕。
すると知らず知らずのうちに無理な体勢になっていたせいなのか、左肩のあたりが痺れたような感覚に陥りました。
それでもしばらくそのままモグモグと食べ続けながら、何気に肩を動かすと異物感が。
左横を見て衝撃が走りました。
僕の左肩に女子の頭が乗っかっているではないですか。
痺れを覚えた瞬間まで逆算するとその間おそらく数分間。
なんたる無抵抗主義。
よりかかってきた時に身を反らすとか押し返すとか咳払いをするとか、大人の対処法はいくつもあったはずなのですが、この僕ときたら知らず知らずとは言え「さあどうぞ」的に受け入れの姿勢を表明してしまっていたのです。
これだけ簡単に体を許してしまった以上、今さら僕には抗弁する余地なし。
そう思って僕が選択した道は「寝る」ことでした。
寝て気付かなかった事にしよう、そうすれば僕のガンジーぶりにも説明がつく。決してふしだらな気持ちで体を許したわけではないのだ。
そう自分に言い聞かせながら枚方までの十数分、タヌキ寝入りを決め込んでみた、そんな木曜日でした。