年賀メール

poqrot2006-01-03

戌年ということで愛犬を素材にした年賀状が日本全土を飛び交ったに違いない2006年元日。
僕宛に届いた僅か2通の年賀状の両方が犬写真だったことからしても、そのワンワン狂騒のし烈さが看てとれようものだ。 中にはこの愛犬家特有の押し付けがましいファミリームードを鼻持ちならないとお感じになられる方も少なからずいらっしゃるに違いないが、そこは十二年に一度と思えば、犬の寿命を鑑みて一生に一度かもしれない晴れ舞台と大目に見て頂けるのではないかと思う。

さて今年も年賀状を書かなかった僕だが、愛犬家らしく戌年にちなんでみるのも悪くないと思い、年賀メールの返信業務を愛犬マシューに委託してみることにした。


「まなきなたまゆはまなまやらはやはやなみやなた゛ゆたやまわ゛たにやまゆまたにやまやをにまゃまちにやにやはたなや」


肉球と爪をランダムに押しつけて仕上がった文体はどことなく古文のそれに通じるものがある、と感じるのは果たして気のせいだろうか。


「やあゆたまよ あなきちなきさはにて」


それが証拠にマシューの手(前足)によって初めて書かれた(書かせた)上記メールの一文を、僕は今でも「はるはあけぼのやうやうしろくなりゆく〜」と同じようにして諳んじる事が出来る。
この機会にモバイルを介する動物とのコミュニケーションをお勧めしたい。あなたも普段聞くことのない彼らの本音にきっと肝を潰すはずだ。