ただいま

mixiを去ることになった衝撃の出来事から1週間。あれは10年にわたる僕のインターネットライフの中でもとびきり驚嘆すべき珍事件だった。睡魔に瞼を閉ざされたままマウスをカチカチとやっていたら、偶然が偶然を呼びあれよあれよという間に退会手続きをつつがなく完了していたのである。ハッと正気に返った時のあの喪失感をいかにして説明出来よう。日頃は発揮されることのない手際の良さが、よりによってうたた寝中に発揮されなくとも、と呪いの言葉を吐かずにはおれない。こんな奇跡があっていいのだろうかと思うと同時に、一体誰が信じるのだろうかと思う。というかお願いだから誰かこの嘘を信じてくれやしないかとか思う。

と言う訳で失踪の真相を白日の下に触れさせることだけはどうかご容赦願いたいのだが、幾分か気力も回復してきたことだし徐々に日記を再開したい。かつては日記が面白いくるり岸田繁似の好眼鏡として人気を博したものだったが、今こうしてキーボードに向ってみると、悲しいかなこの退会期間中に僕の選手生命が峠を越えてしまった感は否めない。いくら知恵を絞ってみても全盛期の3割程度しか面白いことも浮かばず、同程度にしか岸田似でない自分がいる。どうやら手厚くワッショイ感覚で営まれていたあのポクロライフはもう取り戻せないようだ。裏を返せば資質的には10/3倍面白くて、同じく10/3倍岸田似というポテンシャルも秘めている訳だが、その全盛期に出会っていない方々にあの当時のログとその姿をお見せすることが出来ない事を返す返すも残念に思う。
過ぎ去りし日はもう帰っては来ない。これ以上栄華の時代に思いを馳せることは止めておこう。

さて、いろんな意味で大切な何かを7割程度失った感の色濃い僕ではあるが、今後余生めいたmixi活動を送ることに関してはいささかなりとも前向きであることも強調しておきたい。思いがけない形で露見させることとなった失踪癖も含め、これを契機に一新したいと思うこともいくつかある。
まずネタとして使える使えないを一義とするのではなく、日々のうつろいを力みなく日記に綴れたら、と思う。と言いつつあまり日記らしくないスタートを切ったことについてのツッコミはドンマイマインドでご容赦頂きたい。また下ネタは極力排除したい。
「日記が下品で不快です」とマイミク削除された苦い過去も忘れて、退会直前などはうら若き女性の呼称をメンスとするまでにその発言は傍若無人を極めていた。英国紳士を標榜していたにも関わらず、知らず知らずステッキでぶちのめされるサイドの人間に回っていた事実からも目をそらしてはならない。
今後の日記は紳士だった頃の自分を取り戻す巡礼の旅でもある。
まずは形から入ってアフタヌーンティーを頂くことにしよう。
ではごきげんよう